中学校の成績のつき方と注意点

こんにちは。

私たち塾業界人には当然の知識ではありますが、一般にはご存じない方もいらっしゃるかと思い、中学校の成績についての注意点を書いてみようと思います。

■ 学年末に渡される成績は学年を通してつけられる。

※ 以下の説明は学校が3期制であることを前提に書いていますが、2期制の場合は、1、2年生は1学期 = 前期、2学期 = 前期 、3学期 = 後期、3年生は1学期 = 前期、2学期 = 後期と読み替えていただければ話の内容は同じになります。また、テストに関しては学年末とそれ以外に分けて考えていただければ問題なく読めることと思います。

※ 詳しい説明も書いたため、とても長くなってしまいました。

 

“1学期の成績”、”2学期の成績” とくるからか、学年末に渡される成績が “3学期の成績” だと思っている方もいらっしゃるようですが、これは違います。”学年の成績” です。

※ 学校によっては3学期の成績と学年の成績を両方を渡されることもあるようです。

“3学期の成績” と “学年の成績か” は何が違うかと申しますと、

3学期の成績:3学期だけでつけるため、1学期、2学期は関係ありません

学年の成績:学年の成績なので、学年の最初から最後までを総合してつけるため、1学期、2学期の影響を受けます

つまり、1学期、2学期に 3、3  ときた教科に関しては、どう頑張っても5はつきません (反対にどうサボっても 1 はつきません)。

ここで新2年生、新3年生には重要な注意点があります。

 

 

 

そう、高校入試に使われる “内申点” についてです。

 

内申点 = (2年の成績) + (3年の成績の2倍) という計算です。

どちらも “学年の成績” を使います (3年生は卒業より前に実施される入試の資料とするため、11月までをもって学年の成績とします)。

 

つまり、1学期に2をとってしまった教科があったとすると、その教科で学年の成績 “5” は、システム上つくことはあり得ないのです。それは塾や家庭教師の講師の指導力、生徒さんご本人の頑張り等とはまったく関係のないおはなしです。

話を分かりやすくするため、出席状況や授業態度、提出物等を考慮から外し、テストの得点のみで成績が決まると仮定し、2年生の場合でご説明いたします。

あくまで例えですが、テストの平均 (満点を100点とします) が、

90点以上:5

70点以上:4

50点以上:3

30点以上:2

30点未満:1

とつくとしましょう (ここではテスト問題の難易度による平均点の変化も無視します)。これで、1学期の中間と期末、2学期の中間と期末がすべて60点だったとすると、4回の平均は60点 (合計でいうと240点) ですね。

1学期、2学期の成績は、いずれも平均が60点なので、3になります。

 

こうなると、学年末テストは10点以上さえとれば3がつきます (合計が250点以上になるため、平均は50点に届く)。

一方、満点を取っても5回の合計点は340点ですから平均は68点、70点に届かないため4すら取れないのです。

 

これが、1学期の中間、期末が60ずつだった場合……

夏休みに復習を重ね、予習も頑張った結果、2学期の中間テストからは100点を取り続けることに成功したとします (現実的かどうかは放置でお願いします)。

この場合5回のテストの合計点は、420点、平均にすると84点になるので、学年の成績は4になります。2学期から満点続きでも5にはなりません。

 

これはあくまで例えであり成績のつき方は正確ではありませんが、感覚としてはあまり違うものではありません。1学期に3がついた教科では、夏休みを迎える時点で学年の成績 “5” は絶望的になります。

現実的には「ない」と言っても良いかもしれません。

また、3年生には3学期がない分 1学期の比重が (2年生以下と比べて) 重くなりますから、3年1学期に3がついた教科で 3年の成績 5 を取ることは不可能です(もしあったとしても、4との境目の3を1学期にとって、2学期は単独だったら文句なしの5、それが総合されて4との境目のギリギリの5 という、机上の空論かと思われる成績推移をした場合に限られます)。

※ 3学期がないというのは、入試スケジュールの都合上11月に学年の成績をつけるから、内申点計算においては3年3学期が存在しないという意味です。3年3学期も登校すべき日は他の学年と同様にあります (実際冬休みに入る時点では授業は終わっていません) し、成績がつかないワケではありませんよ。念のため。

 

だから私たち E’s は、学年のスタートダッシュに力を入れたいと考えております。

 

 

 

理解、賛同できた方のお問い合わせ、よく理解できなかった方からのご質問は、

お電話:046-205-6447 (平日14時から22時まで)

またはお問い合わせフォーム (毎日24時間) からお気軽にどうぞ(^-^)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です